介護福祉士のしごと

介護福祉士とは

介護福祉士とは、社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上・精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある人の心身の状況に応じた介護を行い、その人や介護者に対して介護に関する指導を行う専門職の国家資格です。1987年(昭和62年)にできた制度で資格登録者は1,873,436名です。(2022年7月末日現在)

介護福祉士は、利用者の生活全般を理解し、介護に関する適切な判断と行動ができること、そして、よい人間関係を築けるコミュニケーション能力を備えることが求められます。高齢化が進む中、介護の中核を担う介護福祉士の役割はますます重要になっており、社会から期待されています。

介護福祉士の主な仕事

介護福祉士は、おもに利用者の居宅を訪問したり、特別養護老人ホーム、身体障害者施設等の社会福祉施設の介護職員として介護業務にあたっています。また、介護業務のほか、在宅介護の場合は介護方法や生活動作に関する説明、介護に関するさまざま相談にも対応しています。

生活支援

身体介護のような具体的な介護とは別に、高齢者や障害者などの利用者の生活援助を行うこともあります。利用者の家に訪問して、利用者が自分で行うことが難しい炊事や洗濯、買い物などの家事を行います。

社会活動支援

利用者が介護を必要とする状態になった場合、自由に動けない等の理由により、身近な人間関係から孤立してしまうことがあります。人々の間をお互いの話を通じて取り持ち、社会の一員として穏やかで安定した生活が送れるよう支援します。

相談・助言

利用者や、介護をしている家族に対しての助言や、介護に関する相談などを受け付けます。より良い形での介護や、利用者の自立した生活のために適切なアドバイスを行います。

身体介護

利用者の自宅や介護施設において身体介護を行います。日常生活を自分ひとりで行う事が困難な利用者に対して、食事や排泄、入浴などの生活に関する様々な動作をそれぞれの能力や環境などに応じて介助します。

介護福祉士の働く施設

介護福祉士はさまざまな業態の事業施設で働いています。
大きく分けて居住施設型、特定施設型に分類され、さらにその中でも業態や制度に応じて各種施設が設けられています。

介護福祉士になるには

専門学校、短期大学、大学などの、厚生労働大臣の指定する養成施設を卒業し、介護福祉士資格を登録することで資格を取得できます。または、3年以上の介護実務経験もしくは高等学校の福祉科福祉コースを卒業後に、国家試験に合格することで登録・取得が可能です。

「社会福祉士及び介護福祉士法」の改正により、平成29年度から、介護福祉士養成施設卒業者に国家試験受験資格が付与されることとなりました。詳しくはこちら(公益財団法人社会福祉振興・試験センターのwebサイトにリンクしています)。

※なお、厚生労働省のwebサイトに「社会福祉士及び介護福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて」が掲載されておりますのでご参照下さい。

養成施設を卒業するコース

1.2年制以上の養成施設(専門学校、短期大学、大学)を卒業する
2.福祉系の大学で指定科目を履修した者が1年制の養成施設を卒業する
3.社会福祉士養成施設等を卒業(修了)した者が1年制の養成施設を卒業する
4.保育士(保母)養成施設卒業者が1年制の養成施設を卒業する

→資格取得

国家試験を受験するコース

1.介護等の業務に3年以上従事する
2.福祉系高等学校を卒業する

→介護福祉士国家試験→資格取得

※国家試験の詳細はこちら(公益財団法人 社会福祉振興・試験センターホームページ)をご覧下さい。